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「ものが大きい。それがFRPを扱う製造現場の魅力」と楯さん
「ものが大きい。それがFRPを扱う製造現場の魅力」と楯さん

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【ニュースレター】「FRPで社会課題の解決を」若き技術者の情熱

FRPの可能性をもっと拡げたい

 「高校生まで1,500m自由形をメインに、選手として真剣に水泳に取り組んでいました」。FRP(繊維強化プラスチック)の成形工場を案内しながらこう話すのは、当社FRP事業推進部の技術者、楯貴志さん(写真)。「ものづくりの仕事をしたいという希望はもともと持っていたのですが、せっかくなら自分がお世話になったプールに恩返しをしたいと考えた」のが、5年前に当社を志望した動機だったそうです。
 その希望が叶って、入社時の配属はプール事業推進部(当時)。以来、伝統的なプールの製造にイノベーションを起こそうと、新たな工法の開発に取り組んできました。「難しい課題を与えられたとき、僕はそれを解決したいと自分の知識を総動員して仕事に没頭する。そうなると時間が一瞬にしてなくなるような感覚にも陥るのですが、でも『あ、こうすればできるかも』というところまで辿り着いて、それを実行してみるのがものづくりの醍醐味。まあ、大抵うまくいかないのですけど(笑)」
 プールやボートの船体に用いられるFRPには、軽量ながら強靭、防水性や耐候性が非常に高く、さらに設計の自由度が高いといった長所もあります。当社では会社創立間もない頃からその加工技術を磨き、さまざまな領域のものづくりに活かしてきました。楯さんはいま、FRPという素材に真正面から向き合い、その可能性を拡げようとしています。

公園内の歩道橋の完成イメージ

 

蓄積した技術で社会課題の解決を

 そのプール事業推進部がFRP事業推進部としてリスタートを切って丸一年が経過しました。「名前が変わると意識が変わる。長年のプールユニットの製造で蓄えたリソースで、僕らは社会にどう貢献できるのか? それをみんなが考えるようになりました」と楯さん。「一人の技術者としても、自分が作ったと自負できるものが町の中に増えていくのは励みになる。たとえば社会インフラの領域でも、FRPの活用はますます広がっていく可能性を秘めていると思います」。楯さんらが開発中のさまざまな新工法も、活用領域拡大の大きな糧として期待されています。
 ただし、乗り越えるべき課題もあります。たとえば素材や製品の循環をはじめとする、持続可能性に関わる要件もその一つ。また、製造作業者の負担を軽減する工程改善も取り組むべき課題として挙げられます。「そうしたこともすべて含めて、発想を拡げていかなくてはなりません」
 2022年の完成を目指す静岡県磐田市の公園には、当社のFRPサンドイッチ床板(株式会社横河ブリッジの共同開発)を使った歩道橋が設置される予定。「強く、軽く、美しい」といったFRPの特性を活かした社会課題の解決は、まだまだ始まったばかりです。

パートナー企業との連携で開発中の「折り畳めるFRP」(試作品)

 

FRP ソリューション

https://www.yamaha-motor.co.jp/frp/

 

ものづくりについて話す楯さんは、本当に楽しそうです。「プールのユニットは一点で5~8m。これだけ大きなものを一発で、しかも美しく作るというのはなかなかできない経験。スケールが大きい分、もちろん難しい。だから楽しい」といった具合です。近未来の社会には、FRPが役立つ領域やシーンがきっと広がっているはず。楯さんのような若き技術者の情熱が、その可能性を広げてくれることでしょう。

(広報グループ: 奥村 里美)

 

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