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日立レールがタレス社GTS部門の買収を16億6,000万ユーロで完了

Press release -

日立レールがタレス社GTS部門の買収を16億6,000万ユーロで完了

 株式会社日立製作所(以下、日立)の鉄道システム事業におけるグループ会社である日立レールは5月31日(英国時間)、16億6,000万ユーロ(2,822億円*1)でタレス社のグラウンドトランスポーテーションシステムズ部門(以下、GTS)の買収を完了しました。これにより、日立レールは世界51カ国で事業を展開し、売上収益の半分以上を利益率の高い信号システム事業が占めることとなります。

 今回の買収により、日立レールは世界のモビリティ領域をリードしていく立場になります。日立レールおよびGTSのお客さまに対して、持続可能なモビリティへの転換、すなわち、自家用車から公共交通機関へのシフトを、デジタル化で支援する日立レールの戦略を強化します。

 この買収は、オーガニックな成長と買収のサイクルを前進させるものであり、日立レールは年間売上収益1兆円超の目標を達成し、新しい体制での売上規模は、2023年度の実績数値の概算で73億ユーロ(約1兆2,000億円)に拡大します。また、売上ポートフォリオの転換による利益成長に寄与し、売上収益の過半(約60%)を利益率が高い信号システムが占めるようになります。日立レールの信号システムが採用されている路線は、全世界で26,000kmの本線鉄道と4,600kmの都市鉄道に及びます。

 日立レールは日本、イタリア、英国、米国に主要拠点を保有しており、ドイツ、フランス、スペイン、カナダにあるGTSの主要拠点が加わることで戦略的に補完されます。両者の事業は欧州、中近東、アジア太平洋地域で高い評価を確立しています。

 買収完了により、GTSから9,000人の高度な技能を持つ従業員が加わり、日立レールの全世界の従業員は24,000人となります。これにより、鉄道車両、都市鉄道ターンキー、本線用デジタル信号、貨物鉄道用信号、通信・監視システムにおけるノウハウを持つ日立レールの交通ソリューションのポートフォリオを強化します。

 また今回の買収を通じて、日立レールのエンジニアリング能力は倍増し、信号、チケッティング、運行、サイバーセキュリティソリューションにまたがる幅広いデジタルサービスの提案を加速するイノベーションへの投資を拡大します。日立レールはイノベーションをより短期間で創出することを目的とするアジャイルイノベーションチームを新設し、GTSが所有する5つのデジタル・ハブやコンピテンス・センター*2の専門能力と、日立グループのデジタルの強みを結集していきます。

*11ユーロ=170円で計算

*2デジタル・ハブやコンピテンス・センターは、トロント、マンチェスター、パリ、ベルリン、シンガポールの5カ所に点在。

■日立製作所執行役社長兼CEO小島啓二のコメント:

「日立は社会イノベーション事業のグローバルリーダーをめざし、2024中期経営計画で成長へのモードチェンジを進めています。GTSの買収はこの中期経営計画の重要なマイルストーンであり、最終年度に実現できたことを大変嬉しく思います。新しい仲間を迎え、日立の鉄道システム事業は、グローバル市場でのプレゼンスを強化することができました。モビリティ領域で拡大したインストールベース上で、日立のIT、OT、プロダクトを活用したデジタルサービスを強化し、顧客協創でグローバルな社会課題に挑戦していきます。今後も日立は社会とお客さまのデジタル、グリーンでのトランスフォーメーションを支え、サステナブルな社会の実現に貢献していきます。」

■日立製作所執行役専務 鉄道ビジネスユニットCEO Giuseppe Marinoのコメント:

「今回の買収完了は記念すべきものです。私たちのビジネスの市場は51か国に拡大し、売上規模は73億ユーロ(約1兆2,000億円)となります。日立レールのグローバル・リーチの拡大と技術革新の加速はエキサイティングな新たな時代を切り拓き、新しい市場での価値向上と成長を実現します。GTSを迎え、私たちは運輸を担う世界中の素晴らしいお客さまのために、持続可能なモビリティへの変革をこれまで以上に強力に推し進めることができます。両チームの統合により、日立レールのエンジニアリング能力はほぼ倍増し、より迅速なイノベーションと、より高度な技術主導のソリューションをお客さまに提供できるようになります。」

 今回の買収は、社会イノベーション事業を推進する日立の長期的な経営戦略において、大きな一歩となります。日立グループは、持続可能な社会と企業の発展を支えるためのインフラと技術を提供する事業を中心に、ポートフォリオの再構築を行ってきました。日立グループは、今日の世界的なトレンドである、エネルギー転換、デジタル・AI革命、持続可能なモビリティへの転換に直面する、主要産業のお客さまの支援に注力していきます。

■日立製作所について

日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。お客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」という3セクターの事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。デジタル、グリーン、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。3セクターの2023年度(2024年3月期)売上収益は8兆5,643億円、2024年3月末時点で連結子会社は573社、全世界で約27万人の従業員を擁しています。詳しくは、日立のウェブサイト(https://www.hitachi.co.jp/)をご覧ください。

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