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YAMAHA FACTORY RACING TEAMが「YZF-R1」発売20周年を記念した特別カラーで参戦 全日本ロードレース選手権
ヤマハ発動機株式会社は、鈴鹿サーキット(三重県)で行われた「2018モータースポーツファン感謝デー」にて、4月7日(土)に開幕する全日本ロードレース選手権・JSB1000に、1998年に発売した「YZF-R1」の20周年を記念して特別カラーを施した「YZF-R1」で参戦することを発表しました。主な特徴は、1998年の初代モデルに採用した「YZF」「R1」ロゴをはじめ、「20周年記念」ロゴなどを配置した、初代モデルを彷彿とさせるデザインです。
ヤマハトップチームから「YZF-R1」が全日本への参戦を開始したのは、JSB1000が全日本最高峰クラスになった2003年。初優勝は2004年、中冨伸一選手によってなし遂げられました。2006年から中須賀克行選手を迎え、2008年、ヤマハにとって初のチャンピオンを獲得すると、2017年までに5連覇を含む7回のチャンピオンに輝き、通算43勝をあげています。
また、スーパーバイク世界選手権では、2009年にベン・スピース選手がヤマハにとって初のチャンピオンを獲得。世界耐久選手権(EWC)では4度のチャンピオンに輝いているほか、EWCの1戦として組み込まれる鈴鹿8耐では、2015〜2017年に3連覇を果たしています。
1998 年「次世代スーパースポーツの提供」を掲げた初代 YZF-R1
中須賀克行選手談
「JSB1000にデビューする前は、GP250に参戦していましたが、いつかはYZF-R1でレースしたいと考えていました。当時、僕らの世代のライダーにとってヤマハ直系チームのR1でレースをすることは大きな目標だったのです。だからこそ、すべての原点となる初代のロゴが入っているR1を見たときは、20年の歴史を背負って走るということで、身の引き締まる思いがしました。
僕は2006年にヤマハトップチームのライダーになりましたが、ヤマハのフラッグシップであるR1の名を汚さぬよう、自身も世界最高のR1ライダーを目指して全日本や鈴鹿8耐を戦ってきました。こうして全日本では7回のチャンピオン、鈴鹿8耐では3回の優勝を獲得し、自分が世界最高のR1ライダーであると自負しています。
昨年はチャンピオンを逃してしまいましたが、この大きな節目をR1ライダーとして迎えられ、また強力なライバルも全日本に復帰し、リベンジには絶好の舞台が整いました。必ずやタイトルを奪還しR1の歴史にチャンピオンをまた一つ加え、サーキットNo.1を印象づけられるようなシーズンにしたいと思います」
野左根航汰選手談
「僕が生まれたのが1995年、YZF-R1の誕生は1998年ということで、初代R1についての知識は少ないのですが、中須賀選手が僕の目の前で残してきた成績の通り、R1は全日本最強のバイクというイメージがあります。2018年型R1は、その原点となった初代モデルのロゴなどが反映されており、20年もの歴史があり、そこで積み上げてきたものが凝縮されたマシンであるとの理解を深め、改めてすごいマシンでレースをしていると認識しました。
僕自身は、2014年からJSB1000に参戦を開始し、昨年からはYAMAHA FACTORY RACING TEAMでR1とともにシーズンを戦い、JSB1000初優勝を果たしました。今年は、ライバルもさらに強力になり、最強のR1ライダーである中須賀選手がいる中で、20年の歴史とその名に恥じないレースをしなければなりません。そして、中須賀選手がR1最強を世の中に知らしめたように、僕もそれを継承していくライダーとしてさらに上を目指していくとともに、チャンピオン獲得に向けてがんばります」
吉川和多留監督談
「YZF-R1でのレースは、2003年の鈴鹿8耐。それ以前も幾度となく出場してきましたがR1で初めて出場したこの鈴鹿8耐が、自身にとっての最高成績だったという意味でとても印象に残っているマシンです。その後、アドバイザーや監督といった立場となり、ライダーたちが勝利するための最良の環境作りや、レース戦略の構築が主な仕事になったわけですが、その中でR1との関わりも少なくありません。
特に、フルモデルチェンジした2015年モデルは大きな進化を遂げました。レギュレーション上、大きなモディファイを行っているわけではありませんが、中須賀選手や野左根選手が証明している通り、素性がすばらしくレースにおいて大きなポテンシャルを発揮してくれます。
しかし、昨年の全日本では悔しいシーズンを送ることとなり、今年はR1の20周年も踏まえ、チームとして新たなスタートを切るという思いがあります。ライダー2人も、我々チームも大きなモチベーションを与えてもらいましたので、まずは開幕戦で勝利し、チャンピオンを獲得して、“R1ここにあり”と国内外に広く発信できるように全力を尽くします」
辻幸一談(MS 統括部長)
「YZF-R1がオールニューとなった2015年、YAMAHA FACTORY RACING TEAMを再結成し、それ以来、先人たちのノウハウと新たな発想を融合しながら、“サーキットNo.1”を目指して熟成を重ね、全日本2連覇、鈴鹿8耐3連覇と大きな成果を残してきました。今年はYZF-R1誕生から20周年の節目を迎えるにあたり“もう一度頂点を”と開発陣も奮起し、YZF-R1はさらなる熟成を遂げています。
2003年、JSB1000が全日本最高峰となって以来、YZF-R1は43勝を重ね7回のチャンピオンを獲得してきました。2018シーズンは、全日本トップライダーの2人に加え、強力なスポンサー、サプライヤーの皆さま、そしてここまで育て上げたR1 という最強の布陣で開幕を迎えることができます。目標はまずシーズン中に50勝を達成すること。そしてシーズンを終えたその時に再びチャンピオンとなり、サーキットNo.1を高らかに宣言することです。全身全霊で挑みます、ぜひ応援をよろしくお願いします」
堀越慶太郎談(MS 戦略部長)
「次世代のスーパースポーツとしてエポックメイキングな存在となった初代モデルのロゴなどを使用し、YZF-R1の20周年を印象づけることが、主な目的になります。しかし、もう一つ重要なミッションとなるのが、中須賀選手、野左根選手、吉川監督らYAMAHA FACTORY RACING TEAMに、20周年記念カラーのYZF-R1でチャンピオン獲得してもらうことです。
全日本でのレース活動は、R1を輝かせることにより、この日本をはじめ世界中で販売しているRシリーズ、当社のブランド価値を高め、同時に勝利やチャンピオン獲得により、若いライダーや子どもたちの憧れを創造することを目指しています。
YAMAHA FACTORY RACING TEAMにとって、チャンピオン獲得は常に最重要ミッションですが、この20周年記念カラーの登場は、若い世代に“R1カッコイイ、R1に乗りたい“と思ってもらう絶好の機会であり、その効果を最大限に引き出すためにも、改めてチャンピオン獲得を最大のミッションと位置づけました。
今シーズンの全日本は、ライバルがファクトリー体制となるなど、これまで以上に盛り上がることが期待されます。YAMAHA FACTORY RACING TEAM、そして20周年記念カラーのR1もその一端を担い、モータースポーツの魅力を広く届けたいと思います」
「YZF-R1」、全日本等における主な戦績
2003年 中冨伸一選手とYZF-R1がJSB1000デビュー、ランキング6位獲得
鈴鹿8耐にYZF-R1がデビュー、中冨/吉川組が2位表彰台
2004年 センターアップマフラーを採用した第4世代YZF-R1登場
中冨選手、JSB1000初優勝、ランキング3位獲得
GMT94、初のEWCチャンピオン獲得
2005年 中冨選手、年間2勝、ランキング4位獲得
中須賀克行選手、JSB1000デビュー、ランキング12位獲得
芳賀紀行選手、WSBK初優勝、ランキング3位獲得
2006年 中須賀選手、ランキング9位獲得
2007年 YCC-I(電子制御可変ファンネル)を採用した第5世代YZF-R1登場
中須賀選手が初優勝を含む2勝をあげ、ランキング4位獲得
2008年 ヤマハ・YZF-R1・中須賀選手、初のJSB1000チャンピオン獲得
2009年 クロスプレーン型クランクシャフトを採用した第6世代YZF-R1登場
中須賀選手、JSB1000チャンピオン獲得、2連覇達成
ベン・スピース選手、初のWSBKチャンピオン獲得
YART、初のEWCチャンピオン獲得
2010年 中須賀選手、ランキング4位獲得
2011年 中須賀選手が1勝をあげ、ランキング5位獲得
2012年 トラクションコントロールを採用した第7世代YZF-R1登場
中須賀選手、3度目のJSB1000チャンピオン獲得
GMT94、鈴鹿8耐で3位表彰台獲得
2013年 中須賀選手、JSB1000チャンピオン獲得、2連覇達成
2014年 中須賀選手、JSB1000チャンピオン獲得、3連覇達成
GMT94、2度目のEWCチャンピオン獲得
2015年 オールニューの第8世代YZF-R1&YZF-R1M登場
YAMAHA FACTORY RACING TEAM復活
鈴鹿8耐、19年ぶり通算5回目の優勝
中須賀選手、JSB1000チャンピオン獲得、史上初の4連覇達成
2016年 YAMAHA FACTORY RACING TEAM、鈴鹿8耐2連覇達成
中須賀選手、自身の記録を塗り替えるJSB1000 5連覇達成
2017年 YAMAHA FACTORY RACING TEAM、鈴鹿8耐3連覇達成
GMT94、3度目のEWCチャンピオン獲得
中須賀選手が5勝でランキング6位、野左根航汰選手が2勝でランキング5位獲得